D780購入レビュー その② ~NIKON 700シリーズの(恐らく)最終形態~
2014年にNikonから発売されたフルサイズ一眼レフ機のD750 から6年。
各社ミラーレス機を発表し、もうレフ機は出ないのでは?と噂されている中、
2020年1月24日にD750の正統後継機として発売されましたD780。
画素数は2432万から2450万画素と大きな変化はありませんが、先代の良いところを活かしつつ、さらにブラッシュアップし新機能も追加した優等生になりました✨
そんなD780を発売日に会社休んで受け取りに行った私。笑
そこから8カ月たっぷり使いました📸
気になるけれど…
・調べてもスペック比較しか出てこない。
・某価格比較サイトの口コミ見ても具体的なことは書かれていない。
・フルサイズに買い替えたいけどミラーレスと一眼レフどっちにしようか…
そんなあなたの参考になれば!
メリット
1.画質向上(D750比較)
買い替える、もしくは新しいモノを買う事は現状よりも良い画質で撮影したいという考えがあっての事かと思います。
2014年から5年半、画像エンジンがExpeed4からNikon最新のExpeed6へ進化しました。
どちらの写真もホワイトバランスはオートに設定しています。
晴れた日の撮影なので解像度はどちらも申し分ありません。
D750で撮影した右側の写真は白壁がすこし黄味掛かっているように見えます。また松の葉もすこし黄色よりの写りに見えます。
その点、D780は壁の白色をしっかり描写できており、以前から言われている「ニコンは黄色い」というイメージを見事に覆しました。そして緑もより鮮やかに描写しています。
また所有しているレンズが生まれ変わったのかと思うような描写を見せてくれます。
少しコントラストは強く出ますが発色も良く、「このレンズこんなにいい写りしてたんだ…」と思うほどです‼
手持ちのレンズに惚れ直させてくれるので、レンズ沼へ引きずり込まれず済むかもしれません。笑
2.ハイブリッド一眼レフ
D780は2018年に発売されたNikonのミラーレスカメラZ6と“中身が一緒”と言われています。そう一眼レフとミラーレスが合体したのです✨
①Lv撮影時のAF強化
と言うのもLv(ライブビュー)撮影だけですが、今回Nikon一眼レフで初めて像面位相差AFを採用し、従来のコントラストAFと自動的に切り替わるハイブリッドAFを採用しています👍
従来Nikonの一眼レフはLv撮影でコントラストAF方式のみを採用していましたが、AFスピードが遅く“動きもの”には不向きでした😢
D780はハイブリッドAFの採用で今までのNikon一眼レフの弱点だったLVでのフォーカスの遅さを完全に克服した機種となっています‼
そしてこれも今回初めて搭載されているのが、サイレント撮影機能です !
ピアノの発表会やショーなどシャッター音が気になる環境でも安心して撮影する事ができます♬
サイレント撮影時は電子シャッターとなり12コマ/秒の連射も可能となります👍
またローライトAFを搭載し、なんと-7EVも検出できます。暗い中での撮影で効果を発揮してくれます✨
②瞳AFが使用可能
最近のミラーレス機には当たり前についていますが、一眼レフではD780が初めて搭載しました。Lv撮影時のみ「瞳AF」が使用可能です。
(※現在はNikon D6, Canon 1DX MkⅢにも搭載。)
これはポートレートがお好きな方にはかなり魅力的なのではないでしょうか?
上の写真のように50mmの画角でバストアップの撮影ぐらいであれば問題ありません。
「寄りのジャスピン」は確実に狙えます👍
瞳AFの“使用可能”な距離は2m程度。それ以上被写体から離れると「顔認証AF」に切り替わります。
この距離になると顔認証に切り替わりますが、問題なく使用できます✨
3.ファインダーAF機能の向上
LV時だけではありません!ファインダーのAF機能も進化しました✨
フラッグシップ機D5のAFシステムを最適化し3Dトラッキングなどの動体追尾性能が向上しました‼
秒間7コマの連射はD750とあまり差はないですが、3Dトラッキング(追尾AF)での食いつきはD780の方が良くより決定的な瞬間を狙う事ができます👍またファインダー内もかなり見易くなっている為、より快適に撮影する事が可能です✨
デメリット
手放しで褒められる機種なんてないと思います。個人的に感じたD780のデメリットは下記の通りです🙅
1.内蔵フラッシュ廃止
最近のカメラは高感度耐性が高くノイズも出にくくなっているのでフラッシュを使用する事は少なくなっているのは事実です。実際私もD750の時からフラッシュはほとんど使用していませんでした。ただし、ストロボ使用時は別です。
Nikonの純正ストロボは通信方法は下記の2種類あります。
・光制御アドバンストワイヤレスライティング
・電波制御アドバンストワイヤレスライティング(SB-5000のみ)
光制御の場合、D750は内蔵フラッシュをマスター機能(スイッチみたいな役割)として使用できたのですがD780には内蔵フラッシュが無い為、マスターに使用するためのストロボを追加する、もしくはTTL調光コードが必要となります。
2.連射拡張不可
D750 は縦位置グリップマルチパワーバッテリーパックが使用でき、秒間の連射枚数を増やすことが可能でした。しかしD780には連射を拡張するアクセサリーがない為、秒間7コマ以上の撮影を行う事ができません。連射スピードが大事!と言う方は避けた方が良いかもしれません。
3.レンズキットがない
Nikonの他の一眼カメラはほとんどの場合お得なレンズキットが販売されています。
しかーしD780は本体の販売のみ。
なのでレンズを別に購入する必要があります。
(好きな焦点距離のレンズが決まってる場合は別ですが)
D750にはAF-S NIKKOR 24-120mm f4G ED VRというとっても優秀なレンズがセット販売されてました。下取りに出したことを後悔するぐらい…(´;ω;`)
4.Zレンズが使えない
Nikonミラーレス機用のZマウントレンズはFマウントのD780では使用する事ができません。逆にZマウントはFマウントレンズをアダプターを介して使用する事が可能です。
使ってみたい…けどZマウントの大きさがあって初めて活きるんだろうな。
総評
一眼レフの特徴とミラーレスの便利性を合わせたハイブリッドな機種としてレフ機の新しいカタチを示したD780。スナップからポートレート、動きものなど色々なジャンルを撮影する私は買い替えて大大大満足しております。(正確には買い増しですが)
ただ時代はミラーレス。いずれ一眼レフは淘汰される日が来るかと思います。利便性ではレフ機は敵いません。
Nikonのレフとミラーレスで迷われている方には以下のような目安で考えて頂けばいいのではないかと💡
こんな人にはレフ機オススメです!
・一眼レフが好きで画質を一新したい!
・Fマウントレンズの資産がたくさんある!
・光学ファインダーが好きだ!
・シャッターを切っては「暗いな~」「明るすぎたな~」とあーでもないこーでもないと“不便”を楽しめる方
逆にこんな方はミラーレス行ってしまいましょう♪
・軽い方が良い。軽さは正義。
・最新の光学性能を楽しみたい。
・写真の歩留まりを上げたい
自分に合ったカメラが見つかれば、撮影はきっともっと楽しくなります👍
私にとってD780は、現状最適な選択だったと思っています♪